1940年2月28日 イギリス/ロンドン出身 -
朝日新聞出版の『マカロニ・ウエスタン傑作映画DVDコレクション』はホント、素晴らしい

国内初DVD化の作品が続くのだから病で伏せている場合ではない。願わくば51号と言う半端な数ではなく、100号まで続けてほしいね。さすがに100は無理か......80で手を打とう

いや90にしようか

いやいや、そこまで行くんならやっぱり100号だな。
第41号が『夕陽のギンコーマン』......聞いたことがない作品だ。
そこで原題を見てみると、『Per Qualche Dollaro In Meno』となっている。この作品はこれまで一部のマカロニFANの間では『より少ないドルのために』と言う邦題で知られていた作品です。マカロニ映画の傑作『夕陽のガンマン』をパロディったコメディ作品です。その作品が今回のDVD化を機に、『夕陽のギンコーマン』と言う邦題が公式に(?)付けられたと言うワケですね。
この作品に出ている女優さんが本日のお客さま......グローリア・ポールさんです。

▲
『マカロニ・ウエスタン傑作映画DVDコレクション』第41号と『夕陽のギンコーマン』のワンシーン とかく敬遠されがちなマカロニ・ウエスタンのコメディ物。
Franco&Ciccio物然り、『西部のリトル・リタ』然り......そして『夕陽のギンコーマン』も同じなのでしょうか。僕は傑作作品(夕陽のガンマンや荒野の用心棒など)をパロディったこうした作品を楽しんで観ております。そして音楽に酔いしれる。
だから、今回の『マカロニ・ウエスタン傑作映画DVDコレクション』も大いに支持したい。
さてグローリア・ポールですが、上の画像の女性がその人です。
IMDbサイトでは1961年のイタリア映画『Totò, Peppino E... La Dolce Vita』と言う作品から彼女の名を綴り始めている。
セルジオ・コルブッチ監督の撮られたコメディ映画のようですが、実はG.ポールと言う女優さんはコメディ映画専門と思えるほど、60年代のイタリアン・コメディ物に多く出演されています。
ただし笑いの文化の違いが大きいのか、僕らの国ではほとんどが劇場未公開作品であり、国内の映像媒体も無視されがちなんですね。だから彼女の名前も日本の映画FANには伝わってこなかったのが現状でしょうか。

写真左から、
『Due Mafiosi Contro Goldginger』海外版DVD (1965・伊)
『Veneri Al Sole』CD (1965・伊)
『Le 7 Cinesi D'oro』Poster (1967・伊)
Franco&Ciccio物のDVDは海外版の箱物の一枚に収録されていました。原題からも分かるように007の映画をパロディった内容でして、G.ポールはマフィア側のBOSSの愛人なのかな(秘書かも)。全編にわたってその姿を見せております。

▲ left - Franco&Ciccio, center - Gloria Paul, right - Andorea Bosic
円盤(CD)もFranco&Ciccio物の作品ですが、映画そのものは未見です。CDが手元にあるだけでして、スコアはカルロ・サヴィーナ先生ですね。マカロニ・ウエスタン映画をはじめ多くのイタリア映画でお馴染みのコンポーザーです。この円盤は正直言って退屈であります。Franco&Ciccio物に見られる楽しさが伝わってきません。
『Le 7 Cinesi D'oro』と言う作品もコメディですが、こちらはFranco&Ciccioは出演されていません。この作品に関しては未見どころか、音の出る円盤(=CD)も持っておりません(CD化されていない)。谷洋子と言う名の日本人の女優さんが出ているようなのでポスターを盗用し載せた次第です。
こんな感じでマカロニ・ウエスタン映画をはじめ60年代はコメディ一色と言う感じでありました。
IMDbでは1970年までに27本の作品に彼女の名を記し、以後は単発的にTV作品が数本並んでいました。

上の画像は『Le 7 Cinesi D'oro』と言う作品でのG.ポールですが、元々は踊り子か、歌い手なんでしょうか。ミュージカル・スターとか、そうした経験を経て女優業に進出してきたのかな?
彼女の情報は僕らの国では限度もあって、そうした経緯とかは全然分かりません。
さてさて、彼女のご子息ですが、ジェイソン・ピッチオーニの名でNET上でHITいたします。
映画に関わる仕事なのか、音楽的なものなのか分かりませんが、活躍をされているようです。
そして母 Gloria Paul、父 Piero Piccioni とありますから、G.ポールとP.ピッチオーニはご夫婦だったと思われるワケであります。偉大なるマエストロ Piero Piccioni(ピエロ・ピッチオーニ)はマカロニ・ウエスタン映画でも素敵なスコアをたくさん書かれていることは、拙ブログを訪れる方はご存知ですよね。
■ グローリア・ポール in Macaroni Westerns ■
グローリア・ポールのマカロニ・ウエスタン映画を下にリスト・アップしてみました。
3作品すべてがコメディ物のマカロニ・ウエスタンとなります......そのうちFranco&Ciccio物が2本ですね。『テキサスから来た2人のリンゴ』はマカロニ映画の最高傑作『続・夕陽のガンマン』をパロディっております。絶対に面白いと思うんだけど、国内の映像媒体化がされる気配もありませぬ。『リンゴの2人の息子』の方はジョージ・ヒルトンとの絡みが面白そうだけど、イタリア語なので雰囲気だけを感じ取る僕でした。
Franco&Ciccio物の2本はストーリーとも大きく絡んできて、G.ポールの魅力が十分に伝わって参ります。
Per Qualche Dollaro In Meno より少ないドルのために 1966
I Due Figli Di Ringo リンゴの2人の息子 1966
Due Rrringos Nel Texas テキサスから来た2人のリンゴ 1967

▲ Per Qualche Dollaro In Meno
■ 盗賊団の親玉の情婦......踊りと唄が得意なようです

▲ I Due Figli Di Ringo
■ Franco&Ciccioが訪れた町の酒場の歌い手......このコンビと行動をともにする

▲ Due Rrringos Nel Texas
■ 愛人と組んでFranco&Ciccioが探す財宝を横取りしようと企む
------------------------------------------------------------------
ポチっと押して貰うと本人は励みになるとか...。

------------------------------------------------------------------