1943年5月13日 ポーランド/クヤヴィ=ポモージェ県ヴォンブジェジノ出身 -
世界を席巻し、猫も杓子もマカロニウエスタンと言われた時代も徐々に綻びが.....。
誰もがマカロニ・ウエスタンの終末を予見したとき、起死回生の如く登場した1本の作品、『風来坊/花と夕日とライフルと...』。それまでのマカロニ・ウエスタンとは明らかに違う娯楽性......。棺桶を引きずるジャンゴの時代は終わりを告げ、“お笑い”と言うエッセンスをこの作品はマカロニ・ウエスタンにふりかけた。
そしてマカロニ・ウエスタンは再び息を吹き返したのであった。
その映画でヒロインを演じた女優さんが今日の主役だ。

▲ 左側がGisela Hahn......右側の女優はElena Pedemonte (『風来坊/花と夕日とライフルと...』より)
ジゼラ・ハーン......ポーランド出身です。
ポーランドって共産圏の国、それも東欧諸国の中でもソ連の最大衛星国家ですよね。ドイツが東西に分かれていた時代、東ドイツなら分かるけど、どうして西ドイツの映画に出演していたんでしょうか。一家で西ドイツに移住でもしたのかな......分かりません。
IMDbでは1964年の西ドイツ映画『Die lustigen Weiber von Tirol』から彼女の足跡を綴ります。
ジャンル的には Comedy/Music とありますが、映画の内容等はまったく分かりません。そもそもドイツ映画(西ドイツ)には縁がなく、有名な作品名を挙げよと言われても思い浮かびません。西部劇FANなので“ウィネットー”シリーズに多少の縁がある程度です。
銀幕へのデビュー後はその西ドイツ映画に4,5本続けて出演されております。
そんな縁も所縁(ゆかり)もないなかで、この作品だけは知っております。
写真左から、
『Kommissar X - In den Klauen des goldenen Drachen』Poster (1966 墺/伊/ユ/新)
『FBI Operation Pakistan』CD (Kommissar X jagt die roten Tiger 1971・独/伊)
『FBI Operation Pakistan』アメリカ版Poster (Kommissar X jagt die roten Tiger 1971・独/伊)
西ドイツ発のスパイ映画シリーズですね。僕らの国でも、ヨーロッパ製の未公開アクションを放映する「黄金のスパイ作戦」枠でTV放映がされたと言われています。残念ながら僕は観たことがありません。主演はマカロニ西部劇『憎しみは我が神』や『ジャンゴ対サルタナ』で知られるトニー・ケンドルです。映画は先にも記したように未見ですが、音盤は手元にあります。フランチェスコ・デ・マージ先生のスコアがカッコいいです♪
1972年にはフランス・イタリア・西ドイツの合作映画『夕なぎ』(César et Rosalie)への出演があります。
イヴ・モンタンとロミー・シュナイダーの2大スター共演の名作映画らしいですが、僕は触手が伸びず記憶もなければ映像媒体も持っておりません。
1980年以降はTV作品が中心となっていますが、女優としての活動は近年まで続いております。1982年にはイタリア映画『Banana Joe』でバッド・スペンサーと久々の共演も行っていました。
マカロニ・ウエスタン以外での彼女の出演作品を、音盤と映像媒体で3本ほど掲げます。

写真左から、
『卒業試験』国内盤EP (Es war nicht die Nachtigall 1974・独)
『Zanna Bianca Alla Riscossa』CD (1974・伊)
『ザ・シシリアン/復讐の挽歌』国内盤DVD (I Padroni Della Città 1976・伊/独)
上記の内、『ザ・シシリアン/復讐の挽歌』は“イタリアB級アクション黄金BOX”と言う箱物に収録されていた4枚組の内の1枚です。また『卒業試験』は国内版の映像媒体がリリースされていますが、僕は持っておりませぬ。音だけで充分ですし、鼻血ブーの内容なので子供は観てはいけませぬ。

▲ 『ザ・シシリアン/復讐の挽歌』から
タランティーノが師と仰ぐB級ギャング映画の巨匠フェルナンド・ディ・レオ監督による、2004年にヴェネチア映画祭で特別上映されたイタリア映画の1作。暗黒街の大物から大金をせしめたマフィアのトニーとリックが、命を狙う組織に闘いを挑むが…。
僕的には結構楽しめる作品でした。G.ハーンは主人公トニーが出入りするカジノ・バーのクラブ歌手みたいな役どころで、派手派手の尻軽女(?)を演じております。『風来坊/花と夕日とライフルと...』での敬虔なモルモン教徒だった女性が、その教徒の集団生活から逃げ出したのでしょうか。その理由が何だったのか気になるところだ^^
■ ジゼラ・ハーン in Macaroni Westerns ■
マカロニ・ウエスタンは3作品でしょうか。
Zanna Bianca......白い牙シリーズって言うのでしょうか。あまり詳しいことは分かりませんが、この作品をマカロニ西部劇として紹介されるケースもあるようです。僕は観たことがないし、誰が何と言おうと“猫派”なので.....。この世に猫ほど可愛い生き物はいないと思っております。
彼女の代表作はやっぱり『風来坊/花と夕日とライフルと...』になるのかな。
この作品では必ず相棒のElena Pedemonteと一緒なんですよね。G.ハーンの表情をアップで撮ろうと思うも、隣には必ずElena Pedemonteがおりまして無理でした。僕は国内版の映像媒体は出ていませんが、『デュランゴが来た、金か死か』のG.ハーンがお気に入りです。
Lo Chiamavano Trinità... 風来坊/花と夕日とライフルと... 1970
Arriva Durango, Paga O Muori デュランゴが来た、金か死か 1971
Viva La Muerte...Tua ! 新・脱獄の用心棒 1971

▲ Lo Chiamavano Trinità...
■ 悪玉に土地を狙われるモルモン教徒の女性信者......この作品のマドンナ的役どころ

▲ Arriva Durango, Paga O Muori
■ 主人公ガンマンが投宿する宿屋の女主人

▲ Viva La Muerte...Tua !
■ 役どころは“bride”、花嫁......冒頭のタイトルバックに映し出される女性がそうなのか?
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