男優 3 Alberto Dell'Acqua 

 1938年 イタリア出身 -

 カナ表記ではアルベルト・デラックーアと記せば良いのか。
 別に Cole Kitosch、 Robert Widmark の名でも出演作品が多いようだ。

 1938年、イタリアの出身とあるがそれ以外の情報は僕には分からない。
 3人の兄弟姉妹...Roberto Dell'Acqua, Arnaldo Dell'Acqu, Ottaviano Dell'Acqua.も俳優/スタントのようで、IMDbサイトにはその出演作が紹介されている。

 僕は最初に音楽からマカロニ・ウエスタンに魅了された。
 小学生の身分ながら贅沢にオムニバスのLP盤や国内盤のEPを集めた(親に買って貰った)。中学生では新聞配達のバイト代をレコード収集につぎ込んだ。高校生では通学定期券を買わず、その金でレコードを買った。だから学校まで1時間程歩いて通った(ホントです)。
 当時のオムニバスLPには『ガンマン無頼』と言う作品の曲がよく収録されていました。

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 ▲ 『ガンマン無頼』国賠盤EP(左)とオムニバスLP盤の解説書の一部(右)

 シングル盤のジャケットには主演のフランコ・ネロだけが写る。
 ところがオムニバス盤の解説書にはF.ネロは同じ構図で、その横にもう一人の人物が写っているではないか。

 まだ観ぬ作品だけに...「おぉ~、誰だ、こいつは?」
 
 少しだけ驚いた記憶があります。
 クレ・キトシュ...シングル盤の解説書には記されない名前が、オムニバス盤の解説書には記されていた。
 
 このマカロニ・ウエスタンの傑作『ガンマン無頼』で、主演のフランコ・ネロの弟役を演じたのがアルベルト・デラックーア、別にコール・キトッシュと言う俳優でした。

 IMDbサイトには1955年のイタリア映画『La Rossa』から彼の足跡が記されていく。
 生年から判断すると17,8才となるのか...早くから映画の世界と関わりがあるが、同じく俳優の世界へ進んでいる兄弟との繋がりが理由なのかも知れません。
 本格的な俳優業は1960年代以降になるのでしょう。
 少し間を置いて1964年にソード&サンダル系の作品に出演します。

 そして1966年、僕らの愛すべきマカロニ・ウエスタン映画への出演が始まります。
 その第1作目が『ガンマン無頼』になるのか、『禿鷹のえさ』になるのか...それは定かではありませんが、共にマカロニ・ウエスタン映画の傑作の名に相応しく見応えのある作品です。しかも日本では劇場公開もされ、当時の映画FANには懐かしいタイトルになるのではないでしょうか(僕はまだ未就学児の頃。劇場では未見)。
 2つの作品におけるA.デラックーアの役どころはストーリーと深く関わります。
 その爽やかな風貌は西部に生きる逞しき男とは違いますが、新たなマカロニ・スターの誕生を思わせる活躍ぶりと当時の映画FANには映ったことでしょうね。

 この作品以降、彼の出演作品はマカロニ・ウエスタン映画が中心となっていく。
 
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 写真左から、
 『ガンマン無頼』パンフレット (Texas, Addio 1966・伊/西)
 『西部決闘史』パンフレット (E Tornato Sabata...Hai Chiuso Un'altra Volta 1971・伊/仏/独)
 『風来坊 花と夕日とライフルと』パンフレット (Lo Chiamavano Trinita... 1971・伊)

 IMDbサイトでは2011年までの間に45本の映画/TV作品にその名を刻みます。
 その半数がマカロニ・ウエスタン映画...先に“出演作品はマカロニ・ウエスタン映画が中心”と記したが、ではそのマカロニ西部劇の衰退後はどうしたのだろうか。
 余計な心配までしたくなる始末だ。
 映画俳優としての活動はコンスタントとまではいかないが、ある程度の数の作品に名は残しております。
 しかし、僕自身はマカロニ・ウエスタン以外の作品で、A.デラックーアの出演された作品の映像媒体は手元に乏しく大見得切って紹介することが出来ません。

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 写真左から、
 『空手アマゾネス』CD (Le amazzoni-Donne D'amore E Di Guerra 1973・伊/西)
 『サンゲリア』DVD (Zombi 1979・伊)
 『サンゲリア』国内盤EP (Zombi 1979・伊)

 音盤の『空手アマゾネス』は作品は未見です。フランコ・ミカリッツィ(Franco Micalizzi)先生のスコアが冴える好盤の一枚で僕もお気に入りです。
 『サンゲリア』はホラー映画のカリスマとも言えるルチオ・フルチ監督のゾンビ映画で、その公開当時は日本でも話題に上りました。合わせてテーマ曲の国内盤EPの画像もアップしましたが、僕はこのテーマ曲が好きです。サントラ盤CDのカヴァーはEPレコードとは違って“物議を醸した”映画のラストシーンからのものですよね。
 長らくビデオ映像で我慢していましたが最近ようやくDVD映像を購入しました。
 “ジョージ・A・ロメロ監督作『ゾンビ』から派生した数多くの亜流ゾンビ映画の一つだが、水中でサメと格闘するゾンビ、ウジやミミズがたかる全身が腐乱した汚らしいゾンビ、眼球串刺し、血管引きずり出しといった数々のグロテスクなシーンが話題となり、マニア間では「ゾンビ」と並んで人気の高い作品となっている”―― Wikipediaより
 そのゾンビの役をなんとA.デラックーアがやっているのです。しかも驚くなかれ、彼の3人の兄弟が揃ってゾンビ役ですから“驚き桃の木山椒の木”ですな。ところがゾンビですから素顔を見せません。どのゾンビが、どのデラックーアなのかサッパリ分かりません(涙) それよりも問題なのは我がマカロニ・ウエスタン俳優にゾンビの役どころを配すなんて許せんっ(怒)

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 ▲ 『サンゲリア』より

 うようよ湧き出すゾンビですが、誰が誰なのかは分かりません。
 分かったことはゾンビは頭部が弱点なんだと言うことかな。もしも襲われた時は銃で頭部を撃つと良いかも。ゲテ物的な演出もあって“お下劣”映画なんでしょうが、僕的には結構楽しめたりもして.....。数多くのゾンビ物/亜流作品が作られましたが、その中では良作(?)の部類に入るのではないかな。
 
 アルベルト・デラックーアのマカロニ・ウエスタン映画を下に並べてみました。
 結構な数の多さですね。
 代表作はやっぱり『ガンマン無頼』になるんでしょうか。
 兄役のフランコ・ネロを慕って
 この作品と並んで『禿鷹のえさ』、その続編『殴り込み兄弟』もマカロニFANには人気があるでしょうか。
 ところがこれらの作品の後が続きませんでした。次第に出演時間の短い、しかも“uncredited”扱いの作品が多くなっていきます。

 『風来坊 花と夕日とライフルと』では“Mezcal's Man”- モルモン教徒の信者
 『西部決闘史』では“Townsman”- 市民/町民
 『ハチェット無頼』では“Valler's Man”- 悪玉の子分
 『ジェンマの新・復讐の用心棒』では“Southern soldier”- 南軍兵士

 このような感じの役どころで映像を早送りで観ては探し出せません。
 1970年代にC級とも揶揄されるマカロニ・ウエスタン映画で主演を2本努めますが、正直なところ作品自体はどうでも良いマカロニ映画になってしまっているのが残念です(僕の主観ですので)。
 いつまでも変わらない風貌が特徴の俳優の一人でしょうが、荒野に生きるガンマンとしては迫力や渋柿の味わいに欠けるのは否めません。同じく“優男”の雰囲気があるピーター・リー・ローレンスの場合は眼力があります。相手を睨み付けるその視線に鋭いものが感じられるので、彼は成功したんだと思っております。


 ■ アルベルト・デラックーア in Macaroni Westerns ■

 Texas, Addio ガンマン無頼 1966
 Sette Pistole Per I MacGregor 禿鷹のえさ 1966
 Killer Calibro 32 殺し屋32口径 1967
 I Lunghi Giorni Dell'odio 憎しみの長き日々 1967
 Sette Donne Per I MacGregor 殴り込み兄弟 1967
 Wanted 荒野の一つ星 1967
 Il Suo Nome Gridava Vendetta 彼の名は復讐を叫ぶ 1968
 Joko Invoca Dio...E Muori 貴様の神を呼べ…そして死ね 1968
 Un Minuto Per Pregare, Un Instante Per Morire 祈りの数分、死の一秒 1968
 L'uomo, L'orgoglio, La Vendetta 裏切りの荒野 1968
 E Per Tetto Un Cielo Di Stelle さすらいの用心棒 1968
 Ammazzali Tutti E Torna Solo 七人の特命隊 1968
 La Collina Degli Stivali ブーツヒル 1969
 I Vendicatori Dell'Ave Maria アヴェ・マリアからの復讐者 1970
 Lo Chiamavano Trinita... 風来坊 花と夕日とライフルと 1971
 E Tornato Sabata...Hai Chiuso Un'altra Volta 西部決闘史 1971
 Padella Calibro 38 直径38のフライパン 1972
 Trinita E Sartana Figli Di... トリニティとサルタナ 1972
 Alleluja E Sartana Figli Di...Dio 神の子ハレルヤとサルタナ 1972
 Mannaja ハチェット無頼 1977
 California ジェンマの新・復讐の用心棒 1978


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 ▲ Texas, Addio
  ■ 主人公(F.ネロ)の異父弟.....実の父親はヒール役とも言えようか。ラストで命を落とす。

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 ▲ Sette Pistole Per I MacGregor
  ■ 物語の核となるマクレガー家の兄弟の一人。

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 ▲ Killer Calibro 32
  ■ 主人公(P.L.ローレンス)に味方のフリをして近づくも斃される.....悪党に雇われた(?)

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 ▲ Joko Invoca Dio...E Muori ↑ geman titole
  ■ 主人公(R.ハリスン)の友人.....仲間に裏切られ殺される。冒頭と終盤の回想シーンに登場。

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 ▲ Ammazzali Tutti E Torna Solo
  ■ 軍資金の強奪のため主人公(C.コナーズ)の元に参じた仲間の一人.....主人公の裏切で斃れる。

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 ▲ La Collina Degli Stivali
  ■ 物語に深く絡むサーカス団の一員..... ?

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 ▲ Lo Chiamavano Trinita... (A central person) ↑ english titole
  ■ モルモン教の教徒。後半、戦いに向けた練習風景の場面で姿を見せる。

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 ▲ Alleluja E Sartana Figli Di...Dio
  ■ 主人公コンビの一人。本来は詐欺師だがドタバタ喜劇の末、村人たちを助ける破目に.....。

 (2013/05/24 補筆)


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